本棚の片隅で~喜怒哀楽感想文~

オススメの本を感情別に分類しています。感想自体は短め。

「あのトリック」を題材にしたミステリーアンソロジー|『鍵のかかった部屋』

凄いです、凄く良かった。

ラストの島田荘司「世界にただひとりのサンタクロース」の余韻が未だに私の胸を痛め付けます。幸福からの絶望に心が軋む。

彩瀬さんは女性が主人公の作品が多いけれど、男主人公も新鮮で良いなぁ。というか良い、凄く良い、こっち路線の作品ももっと読んでみたいです!

待望の国名シリーズ!|『インド倶楽部の謎』有栖川有栖

今回も非科学的だと言ってしまえばそうであることが物語の中心に据えられていますが、不思議と突飛な感じはしませんでした。読ませるよね、上手いなぁ。

作中でやたら前の作品たちのタイトルが出てくるので「もしかして火村シリーズ終わってしまうのでは……?」と危惧したけれど、これからも続くみたいで安心!

 

火村シリーズが吉川英治文庫賞を受賞していたのもとても嬉しいですね!火村さんの心にどうか、救いあれ。

 

ちなみに「2017/11/20」の日付が出てきたとき、デジタル時計がリアルに「2018/11/20」を指していてひえぇとなったのは私です。

青春ミステリー好きにはたまらない一冊!|『放課後探偵団』

これも面白かったなー!相沢さんのみ既読でした。学園ミステリーはキャラクター性が強くて読みやすい。

梓崎優「スプリング・ハズ・カム」を最後に持ってきた構成が最高です。

ラスト数ページでひっくり返される気持ちの良さ!|『新鮮THEどんでん返し』

これ面白かったなー!

どのお話もしっかりどんでん返し感がありました!完全に作者の思惑にハメられてしまった心地よさ。

まさに新鮮な気持ちで楽しめました!

殺意はカノンのメロディにのせて|『致死量未満の殺人』三沢陽一

タイトルでネタバレやーん!と思ってたら続きがありました。

最後はドキドキしました、面白かった。ちょっと昭和の香りがするところが好きです。

難読漢字が少ししんどかったので、平仮名にしてもよかったのでは。

読了後にカノンを聴くと清廉な気持ちになれます。

解説文が有栖川さんだー!

金木犀の甘やかな香りが漂うこの場所で、心がほっこりする家族たちの物語|『スイート・ホーム』原田マハ

とってもほっこり素敵な世界観!

丁寧に送る生活を、そしてそんな人々を、原田さんが心から愛していることが伝わってきました。

心が朗らかになる一冊です。

失った夏が、いま甦る|『夏をなくした少年たち』生馬直樹

とても良かった……とてもとても胸に迫るお話でした。

あの夏の日の少年たちの姿が、そっと空に浮かぶ。

今はもう届かない、置いてきてしまった、だけどやっと手を伸ばせる。

その感覚を引き出してもらえただけで、感無量です。